率先して動こうとしない部下の特徴と対策
上司は様々なタイプの部下と付き合っていかなければいけません。
素直に自分に従ってくれる部下ばかりだとありがたいのですが、残念ながらそうではない部下のほうが多いものです。
上司の目線だと、自分から率先して行動してくれるとこんなにありがたいことはありません。
でもそんな優秀な部下はなかなかいませんよね。
「彼は何で自分から動いてくれないのか?」の悩みを解決するには、部下が動かない原因を探求することから始めてください。
部下が動かない原因3つと解決策
1.動いていいのかわからない
「行動していいんですか?」
と聞かれてぽかーーんとする上司。
「いや当たり前だろ!行動していいに決まってるだろ!」
と思うのが普通かもしれませんが、その上司の「普通」と「当たり前」は部下にとっては当たり前ではないのです。
部下は「行動してちょうだい」「行動していいよ」と言われないと「勝手に行動したら怒られるかも」と思っている場合もあるのです。
解決策
それは
「今日から取り掛かってください」
「10時から開始して17時までに完了させてください」
「終了たらメールで報告してください」
と明確に伝えることです。
「えっ?0から10まで言わなきゃいけないの?」と思われた方。
ハイそうです。0から10まで伝えてください。
伝えることで相手に許可を与え、安心して行動できるのです。
2.やり方がよく分かっていない
1にも言えることですが、やり方を知らなければ明確に指導する以外方法はありません。
「見て覚えろ」「自分で勉強してこい」というのはもう古い指導法です。
その為、解決法は非常に単純であり促した行動が出来る様に「行動を分解し」、「手順を明確に」「できるようになるまで指導する」ことです。
解決策
例えば
ここが飲食店の厨房の場合。
上司が「そこにあるネギを洗って切っておいてほしい」を指示をしたとします。
この時点で部下は小さな不安がいくつも頭の中に発生しているのです。
「どこで洗って」「どうやって?」「切った後は?」
上司の立場からしたら「ネギを洗って切る」。
「こんなことは料理人なんだから細かく言わなくてもわかる」と思っているかもしれませんがこれでは部下は成長しません。
実際に自分が実演しながら教えるのです。
1.ネギの束を袋から取り出し、流しに持っていく
2.左手でネギを10本ずつくらい持ち、冷水を出して右手で優しく洗う
3.洗ったねぎは冷蔵庫の上にあるキッチンペーパーで水けをしっかりとる
4.除菌スプレーをしたまな板の上にネギを置く
5.ネギの根が右側に来るように横に置き根を切り落とす
6.そして2ミリから4ミリの幅で切っていく
7.切り終えるとネギ専用のタッパーに入れて冷蔵庫の右上にいれて保管する
この流れを口で細かく説明して部下の頭の中の「?」をゼロにしてください。
これが「指示」であり「指導」です。
ほとんどの上司が「とりあえず一回やらせて、あえて失敗させる。そこを注意すれば体に染み込んで覚えるだろう」という考え方です。
でも部下は「細かく教えてもらっていないのに注意された」と不満が残るのです。
これはこれから説明する「3.上司が言っていることに腹落ちできていない」に繋がってきます。
はじめは細かく指示・指導してそれをまた新しい部下に教えさせる。
そうすれば「不安」と「不満」をゼロにしてまま気持ちよく仕事に取り掛かれるものです。
3.上司が言っていることに腹落ちできていない
1と2に関しては上司であるあなたに対して反抗心はありません。
例え上司の指示が間違っていたとしても、確固たる信頼感がある場合は上司に対する反抗を表に出すことは基本的にはありません。
ですが行動を起こしてくれない場合は、これまでにあなた自身の普段の行動の積み重ねで、部下の心が離れていってしまったということです。
解決策
欠けているのは「信頼感」です。
信頼感を失うことは簡単ですが、獲得するには非常に多くの時間を要します。
まず、先程記載したような行動を自分がとっていないか振り返ってみましょう。
人間として信頼に値できない上司は、どれだけ頑張っても部下からの信頼を勝ち取ることは出来ません。
まず自分が信頼するに値する人間になることが重要です。
まとめ
・「動いていいのかわからない」部下には0から10まで明確に伝える
・「やり方がよくわかっていない」部下には頭の中の「?」を無くす努力を
・「上司の言うことに腹落ちできない」部下には、1から信頼関係を築くところから始める